コラム

vol.4不動産 オリンピックでふたたび飛躍する湾岸エリア 第3回

「浜松町・竹芝」「田町・芝浦」「品川」編

湾岸エリアの紹介の3回目です。
最終回の今回は港区の湾岸エリアである浜松町駅から田町駅、話題の山手線新駅、そして品川駅を対象にご紹介します。

ビジネスエリアとしてふたたび注目される浜松町・竹芝

ビジネスエリアとしてふたたび注目される浜松町・竹芝

浜松町はJR山手線の駅ですから、これまで見てきた江東区や中央区の湾岸エリアに比べて東京タワーや浜離宮恩師庭園などがあり観光スポットも多いエリアですが、一般的には羽田空港に直結する東京モノレールへの乗り換え、完成当時日本一の高さであった世界貿易センタービルがあるといった印象で止まっているかもしれません。

現時点ではビジネスエリアとしてのイメージはあまりありませんが、これからの大規模開発によって、その印象も変わっていくはずです。既に世界貿易センタービルの工事は進んでおり、先行するB街区は2018年、C地区は2021年、既存ビルの建て替えとなるA街区は2027年の完成の予定です。さらに駅の南東にある東芝本社がある浜松町ビルも建て替えが決まりました。オフィスとホテルのS棟、オフィスと住宅のN棟のツインタワーで2029年度の完成予定です。

竹芝は住所でいうと海岸1丁目、竹芝埠頭のある街区です。現在は港湾施設の他は、劇団四季の専用劇場『春』『秋』がある程度です。この竹芝でもゆりかめもの竹芝駅前で再開発が始まっています。オフィスや産業支援施設、商業施設、賃貸住宅が建設され、2020年完成予定です。さらに劇団四季の専用劇場もオーナーであるJR東日本が建て替え、商業を併設した劇場棟と地上26階のオフィス・ホテル棟が2020年から順次オープンします。

浜松町竹芝エリアでこれまで分譲されたタワーマンションでは『クレストプライムタワー芝』『パークコート浜離宮ザ タワー』が知られていますが、数は多くありません。しかし、街のにぎわいが増せば建設されるマンションも増えるものです。今後の新規計画が期待されます。

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クレストプライムタワー芝

「芝浦アイランド」からイメージが大きく変わった田町・芝浦

「芝浦アイランド」からイメージが大きく変わった田町・芝浦

JR山手線田町駅西口の住所は芝4丁目5丁目ですが「三田」と呼ばれることが多いようで、都営地下鉄の駅名も「三田」です。「田町」と呼ばれるのは通常東口の芝浦3丁目2丁目の方です。2000年くらいまでは倉庫や業務施設がほとんどのエリアでした。40歳以上の方でしたら、1990年代に人気となった「ジュリアナ東京」を覚えているかもしれません。倉庫街だからこそ可能だった大箱ディスコでした。他にも高級輸入車で有名なヤナセの本社および整備工場も芝浦1丁目に集まっています。

2000年以降はマンションが建設されることが多くなりましたが、街の印象が変わるのは芝浦4丁目にあった都バスの整備工場や製糖工場の跡地を開発した「芝浦アイランド」からでしょう。分譲マンションはSMAPが出演したテレビCMでも話題になりました。

このエリアの主なマンションをあげれば、その芝浦アイランドの『芝浦アイランドグローヴタワー』『芝浦アイランドケープタワー』、その外では『キャピタルマークタワー』、ヤナセの本社の再整備に伴う『GLOBAL FRONT TOWER(グローバルフロントタワー)』。いずれのマンションも総戸数が800戸を超える大規模タワーマンションです。

田町駅前の港区スポーツセンター跡では『msb Tamachi(ムスブ田町)』のオフィスビル2棟とホテル(プルマン東京田町)が建設中で、2018年から順次完成します。その東側にある東京ガスの研究所跡地の街区は先行して完成しています。隣にあった港区のスポーツセンターと港南芝浦総合支所、ブランド産院として知られる愛育病院は南麻布から移転して来ました。芝浦公園の芝生の広場には多くの人が集まります。この一連の街区が全て完成すれば、東口の印象も随分変わるのではないでしょうか。

また、山手線の内側になるので「湾岸エリア」とは言いにくいですが、芝5丁目にある三菱自動車本社が先ほど紹介した東口の『ムスブ田町』に移転し、跡地は建て替えられオーナーである三菱重工のオフィスになる予定です。さらに住友不動産が三田三・四丁目地区開発を計画しています。札の辻交差点の近くに地上42階のオフィスビルを中心に商業施設や文化施設を、聖坂の三田東急アパートメント跡には地上9階のマンションが建設されます。完成するのは2023年の予定です。札の辻交差点付近では他に森トラストもオフィスビルの建設を検討中です。

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芝浦アイランドグローヴタワー
芝浦アイランドケープタワー
GLOBAL FRONT TOWER(グローバルフロントタワー)

山手線の30番目の駅、ゼロからの開発となる品川新駅

山手線の30番目の駅、ゼロからの開発となる品川新駅

JR東日本は田町駅と品川駅の間に山手線30番目の駅を建設します。2017年2月に起工式が行われました。田町-品川間を電車の窓から眺めると、以前あった多数の線路が剥がされてほぼ更地になっています。その中の都営地下鉄・京急の泉岳寺駅からやや海側の位置に新駅はつくられます。オリンピックのある2020年の暫定開業で、本格運用は2024年の予定です。

計画では、駅の建設に合わせてこの広大な土地にオフィスビルやタワーマンションが合わせて7棟が建設されます。その詳細情報はこれから順次公開されますので、意識して情報収集をしていきたいです。

東京の新玄関口として成長する品川

東京の新玄関口として成長する品川

品川駅では2027年開業予定の中央リニア新幹線の工事が始まっています。東海道新幹線の混雑解消のために品川に新幹線駅が設置されたのは2003年。現在では全列車が停車するようになり、すっかり新しい東京の玄関口として定着しています。さらに中央リニア新幹線が開業すれば、羽田空港との連携もあり、品川駅のターミナル化は更に進むことになります。

中央リニア新幹線の開業に合わせて東側の港南口の開発が進むのは当然ですが、西側の高輪口も大きく変わります。JR東日本は田町-品川間の新駅の設置に合わせ、山手線と京浜東北線のホームを海側に移動させます。そして空いたスペースには、現在は2階にホームがある京浜急行線が移転します。これにより現在は高輪口で2階から1階に下りる自由通路を2階の高さでそのまま延長し、第一京浜国道15号線を渡り、高輪のホテル群まで高低差が少ないペデストリアンデッキで繋がることになります。そして現在京急の駅舎がある場所は駅前広場が拡大され、商業施設も設置される計画です。

1998年より以前、狭く長い地下通路を抜けて港南口に出ると、そこは倉庫街で人通りが少ない街でした。しかし1998年の品川インターシティの開業に合わせて、広くて明るい東西連絡通路がオープンします。2004年には品川グランドコモンズも完成。さらに品川駅東側の港南エリアに注目が集まることになりました。

この頃から港南1~5丁目で大規模マンションの開発が相次ぎます。2001年発売の『品川Vタワー』にはじまり『コスモポリス品川』『トーキョー・シーサウスブランファーレ』『ワールドシティタワーズ』『ベイクレストタワー』『パークタワー品川ベイワード』『シティタワー品川』『ラクシア品川ポルトチッタ』『フェイバリッチタワー品川』『品川タワーフェイス』。2000年代前半にこれだけ多数の供給が重なったために不動産業界では「湾岸戦争」といった言葉もあったほどです。

当時よりはマンションの供給数は減っていますが、今後大規模マンションが開発されないというわけでもありません。八ツ山橋踏切を越えた北品川1丁目でも、具体的な計画内容やスケジュールは固まっていませんが、都営住宅や倉庫を開発する大規模な構想があります。当然、オフィス、商業、住宅と揃った計画になるでしょう。

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コスモポリス品川
トーキョー・シーサウスブランファーレ
ワールドシティタワーズ
ベイクレストタワー
パークタワー品川ベイワード
シティタワー品川
ラクシア品川ポルトチッタ
フェイバリッチタワー品川
品川タワーフェイス

2周目の成長段階に入った湾岸エリア

3回にわたり湾岸エリアの現状や将来を見てきました。1980年代のバブル期から始まり、場所を移しながら都市建設が30年続き、気づくと湾岸全体が大きく変貌していました。

郊外のように広々した公園や広場が住宅の近くにあり、人が集まることで都心のように商業施設・文化施設も充実する湾岸エリア。地元で以前から暮らす人びとや商売をする人も巻き込み、そこには新しいコミュニティが生まれています。東京でも新しく「ちょっといいな」と思える生活スタイルがここにはあります。

そして2020年のオリンピックに向けて湾岸エリアでは2周目の開発が始まっています。湾岸エリアは一時の流行ではなくこれからも住みたい街、人気の街として定着していくのではないでしょうか。

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